目の奥から側頭部にかけて、刺されるような激しい痛みを感じたことはありませんか?
「今日はパソコン作業が多くて、目を使い過ぎたなぁ。」というわけではありません。その痛みが定期的・周期的に続くようなら「群発頭痛」の可能性があります。
「群発頭痛」とは、あまり耳慣れない病名ですが、慢性頭痛の3大症状の一つに数えられています。「片頭痛」や「緊張型頭痛」に比べると、かなり少ないのですが、それでも患者数は10万人とも言われています。
「群発頭痛」とは、どんな病気なの?原因と症状を詳しく見ていきましょう。
もくじ
「群発頭痛」ってどんな病気?
なぜ強い痛みが起こるの?
様々な誘因で、目のすぐ後ろ側を通る血管が広がり、炎症が起きることで頭痛が起こります。
現在も研究途中ですが、脳内にある「体内時計」の働きが乱れて、間違った痛みの情報が伝わってしまうのが「群発頭痛」の原因ではないかという説が有力です。
どういう症状があるの?
- 毎年、頭痛の起こりやすい時期が決まっている
- 1~2か月の間に集中して、連日頭痛が起きる
- 痛み始める時間は夜中(1~2時間)が多い。
- 片側の目の奥が激しく痛む
- 痛みのため、じっとしていられない
- 頭痛が起きた側だけ、目の充血や鼻水がある
- 吐き気・嘔吐の症状はない
個人差はありますが、共通してこうした症状を訴える方が多くみられます。
どこが痛むの?
片側の目の奥(または目の上)に激しい痛みを感じる方がほとんどです。
どんな痛み方をするの?
突然、目の奥がえぐられるような激しい痛みの発作が起こります。
痛みの原因は何?
実は「群発頭痛」の原因は、まだハッキリと解明されていません。
しかし、頭痛の起こりやすい時期に次のような行動をとることで、「群発頭痛」が起きやすくなると考えられます。
- 嗜好品の過剰摂取
- 睡眠不足が続いている
- 睡眠過多
- 気圧の変化
などが、頭痛を引き起こす誘因として挙げられます。
自分で、頭痛が起こりやすい時期がわかっている方は、できるだけ上記の誘因を避けて生活するように心がけましょう。
痛みが起こりやすい人っているの?
男女で比較すると、5対1の割合で男性に多くみられます。
年代別にみると、20代~40代までの、働き盛りのがっしりとした体格の男性に多く見られる症状です。
痛み方が自分とは違うかも?という方はコチラの記事も参考にしてみてください
⇒片頭痛の原因と自分で出来る有効なセルフケアとは?
頭痛の治し方を教えて
まずはセルフケアをしよう
頭痛が起こりそうな時期には、次のことに気を付けて生活しましょう。
- 長風呂をしない
- 飛行機を使用した旅行・出張は避ける
- 登山を伴う旅行も避ける
などが有効です。
「群発頭痛」は、季節の変わり目に多く発症すると言われています。
この時期は、健康な人でも体調を崩しやすくなります。自律神経のバランスが不安定になりやすい時期でもありますので、できるだけ普段の生活スタイルを崩さないように心がけてください。それが、頭痛にならないための最大の予防になります。
それでもダメなら病院へ
「群発頭痛」は痛みがひどいため、市販の頭痛薬では効かないことがほとんどです。
セルフケアで予防や頭痛の回数を減らすことはできますが、日常生活に支障が出るほどになってしまったら、病院を受診してください。
何科へ行けばいいの?
- 神経内科
脳神経外科
のどちらかを受診することをオススメします。
また最近では、大学病院を中心に「頭痛外来」を設けているところも多くみられます。もちろん、頭痛を専門としていますので、より適切な治療を受けることができます。
病院へ行く目安は?
- 市販の薬を飲んでも、全く症状が治まらないとき
- 1日に2回以上薬を飲んでも効果がないとき
- 1か月に10日以上頭痛が起こるとき
- いつもと違う痛み方を感じたとき
「群発頭痛」に限らず、この様な症状があるときには、専門医を受診しましょう。単なる頭痛の裏に、命に関わる病気が隠れていることもあります。